芸能プロダクションによって違うギャラの取り分

最終更新日 2024年4月15日 by tradgard

芸能プロダクションのよって違うギャラの取り分

芸能プロダクションによって全く異なるのがギャラの取り分です。

例えば100万円の仕事を受注した場合、分け前をどうするかを契約段階で決めているケースがほとんどです。

事務所が3でタレントが7ならば、30万円は芸能プロダクションの取り分で70万円がタレントになります。

このような取り分は契約段階で決まるため、契約の更新の際にはかなりシビアなやり取りが繰り広げられます。

ギャラを上げてほしいという交渉をしてもなかなか上げてくれないところもあれば、月給制にしてどれだけ活躍しても給料として一定の状態にさせるケースもあり、その対応は様々です。

よくありがちなのはタレントの取り分が少ないことでタレントからクレームが出る場合です。

とあるお笑い事務所は事務所の取り分が9でタレントの取り分が1という信じがたい状況になっているところがあります。

お笑い芸人がその状況をトークで嘆き、ギャラの少なさを熱弁する光景がテレビなどでもよく見られます。

そして他の事務所と比較してなぜこれだけギャラが違うのかと愚痴を言うのもよく見る姿です。

一見するとタレントから搾取する酷い事務所という印象を受けますが、それだけの取り分になっているのはいくつかの要因が考えられます。

コンテストやクイズ番組などの賞金は全部もらえるの?

まずは売り出しやすいという点です。その事務所は多くの芸人を抱え、その事務所なしでは成立しないようなかなりの力を持っています。

そして先輩から後輩までのネットワークがかなり緊密になっていることから、ちょっと面白い芸人がいれば簡単にテレビなどに引っ張り出され、芸歴がかなり浅くてもすぐにスターになれます。

それを可能にしているのが事務所のネットワークでありコネクションの多様さです。

また何かしらのトラブルがあっても事務所が必死に守ろうとしてくれます。

かなり売れれば個人事務所を作らせることを認めるなど、ちゃんとした対策もしています。

一方でこうした事務所ではコンテストの賞金などは全て芸人に渡すこともしています。

当たり前のように感じる人も少なくないですが、お笑いの事務所によってはコンテストの賞金ですら事務所分をしっかりと徴収するケースがあります。

普段の仕事であってもコンテストの賞金であっても常に同じ分だけ徴収するのか、それともコンテストの時は会社はタッチしないという形にするのか、その部分だけでも芸能プロダクションによって大きく異なる部分です。

ただいずれにしても事務所を通すといくらかを差し引かれることは明らかであるため、タレントなどは独自で営業を行うことがあります。

こうした営業を闇営業と呼び、会社を通さずにタレントとダイレクトに営業を行うためその分かなりいい手取りになります。

もちろん会社にバレれば問題ですが、バレなければ咎めないのが一般的です。

他にはクイズの賞金などを事務所を通さずに直接タレントに渡すようなやり方もあります。

タレントによっては印鑑を持参し、その場でお金がもらえるようにしているケースもあります。

あの手この手を使って差し引かれないようにギャラをもらおうとする人が多く、クイズの賞金で多くのタレントが熱くなるのはそのためです。

給料制と歩合制のメリットとデメリット

ただ給料制のところは取り分がどうであろうとあまり関係ないのが実情です。

どれだけ頑張っても仕事をしても結果的には同じような給料を手にします。

歩合制と違う点は仕事がない時期でも同じだけの給料を手にできる点です。

ただレギュラーの仕事が決まったとしても増えるわけではありません。

長く活躍をしていく中で上がることはあっても、芸能人に時折見られる夢のある話は給料制ではあまりないです。

リードワンプロモーションなどの芸能プロダクションによってどっちを選択するかは分かれますが、給料制はどちらかといえば少数派であり主流のやり方とは言えません。
※参考:リードワンプロモーション仮歌

一方歩合制の悪い部分は、仕事がなければ全く収入がなくなる点です。

怪我をして入院したとなれば仕事は無くなるため、信じられないほど安い給料になってしまいます。

俳優の中にもこうした人はおり、どれだけ売れている人でもそれは例外ではありません。

大きな仕事を手にしたり毎日のようにテレビ出演をすれば話は別ですが、テレビの仕事は仕事をしてからかなり後にギャラが振り込まれるため、かなりのタイムラグが見られます。

ブレークして間もない芸人が忙しそうにしているのに給料が意外と少ないのはこうした背景があるためです。

ギャラの取り分の違いは、芸能プロダクションで全く異なるため面白い部分です。

韓国などでは不当に安い契約をさせられ、信じがたい劣悪な条件でやらされているケースがあります。

契約をめぐる騒動が多いのはそのためです。

個人事務所を立ち上げて芸能活動をする人が多いのも事務所に搾取されたくない思いが強いからです。

自分のタレントとしての価値を知りながら交渉を行っていくため、モチベーションにつながりやすいのもポイントです。

取り分だけの価値を見出せるかどうかが大事になっていきます。