石油ストーブの賢い選び方

最終更新日 2024年4月15日 by tradgard

1,石油ストーブの種類とメリット

石油ストーブとは灯油を燃焼させることによって発生した熱で、部屋全体を暖めることができる暖房器具の一つです。同じ石油を燃焼させるものとして、ファンヒーターもあげられますが、ストーブはファンを利用することなく自然な空気の流れで部屋全体の空気を暖める特徴があります。

ファンヒーターと比べると部屋全体が暖まるまでにはやや時間を要しますが、ストーブは電源コンセントからの電力供給が必要なく、乾電池でも作動するので、室温制御などの機能は持ち合わせていません。

しかしながら石油ストーブにはメリットがあります。ファンがないという理由から、静かなことが挙げられます。乾電池で作動することになるため、電力の供給がない環境でも使用することができるので、特に地震などの災害や停電時には効果を発揮することでしょう。

乾電池は点火の際に使用することになりますが、乾電池がない場合にはマッチなどで点火することもできます。電子制御などの複雑な部品も少なく、シンプルな設計となっていることから、故障がしにくく安価に購入できることも大きな魅力といえるでしょう。

石油ストーブは様々な形の商品が見られるので、どのようなものを選んでよいのからないという人も多いことでしょう。一般的には二つの種類があり、対流型と呼ばれるものと、反射型と呼ばれるもの二つがあります。

石油ストーブには炎が燃える場所となる燃焼筒が設置されています。対流系のストーブは本体が縦に長い塔のような形をしていて、燃焼筒は中心にあります。そのため周囲全体に熱が放射されるシステムとなっています。

2,対流型」と「反射型」の選び方

周囲全体に熱が放射されるシステムとなっていることから、空気を対流させる力が大きくなります。そのため広い部屋で使用する際には向いた形状となり、できる限り部屋のまん中に設置することで、暖房効果をより高めることができるでしょう。一方で反射型と呼ばれるものは、本体は長方形のような形状をしているものです。

燃焼筒が置かれている場所の後ろや側面には反射板があり、この反射板によって熱が強く放射されるようなシステムとなっています。対流型よりも空気を対流させる力はありませんが、反射板によって遠くまで熱が届くことになるので、部屋の隅に設置して使用する方法が向いています。

どちらを選べばよいのかということについては、15畳を超えるような広い部屋で使用するのであれば、対流型のストーブに限られるでしょう。

10畳から15畳ほどの部屋で使用する場合には、どちらも選択肢に加わりますが、通気性の高い木造住宅や寒さの厳しい寒冷地では部屋が暖まりやすい対流計を使う人が多く見られます。

10畳未満の部屋の場合には、どちらでも早く暖まる可能性がありますが、部屋が狭くなってくると、やはり置き場所は壁に添っておくことの方が多くなるでしょう。

対流系のストーブの場合には壁から離す必要があるため、部屋の隅に設置することのできる販社型を置く人の方が多くなります。

3,石油ストーブを選ぶ重要なポイント

ストーブは製品により暖房能力が異なるので、その目安として対応する部屋の広さが記載されています。多くの場合畳という単位で記載されていますが、それだけではなく木造住宅と鉄筋住宅に分けて記載がなされています。

使用する部屋の広さに合わせて選ぶことが基本となりますが、通気性の高い住宅や寒さの厳しい地方では2畳から3畳程度の余裕を持たせて選ぶことが望ましいでしょう。

想定外の広い部屋で使用することも考えたうえで、部屋の広さよりも暖房能力の高いストーブを選ぶことで暖まりやすくなります。

ストーブは部屋を暖めるはやさはファンヒーターと比べると劣りますが、部屋を暖める力は非常に高く室温制御と呼ばれる機能もないので、熱くなり過ぎた場合にはストーブを消したり、ストーブの火力を調整する手間も発生します。特に通気性が高くなく、寒さの厳しい寒冷地でなければ、部屋と同じ広さに対応したものを選ぶのが望ましいでしょう。

そして重要なものの一つに耐震自動消火装置がついているかどうかを確認することが挙げられます。ストーブは何らかの理由で転倒してしまった場合には火災につながる可能性が非常に高くなります。このため地震中の衝撃が加わったときに、自動で消化することのできる装置が必要となります。

経済産業省が法律を改正して、石油ストーブに安全装置の搭載を義務化することが定められています。これにより2011年4月1日以降のすべての商品には安全装置が付いたものとなっています。安全上どのようなストーブでも耐震自動消火装置が付いていることが必須となります。

新たに購入するのであれば、この装置が付いているので特に心配は要らないかもしれませんが、古くなったものをこれから利用したり誰かにもらったもの、中古で購入したものなどを利用するのであれば、対震自動消火装置がついているかどうかは念のために確認しておきたいポイントと言えます。