核果実

最終更新日 2024年4月15日 by tradgard

佐藤錦 │果物野菜通販専門店の黒田吉五郎商店

核果実とは、簡単にいってしまうと果肉の真ん中に大きな種がある果物と思っていただいたらいいと思います。
正確には中心に種子がありその周りを覆っていてそれは硬い殻ですが果実の一部です。

種子の周りの硬い殻の意味は核果実は果肉を目当てにカラスなどの鳥類、犬などの哺乳類などが食べることにより、動物の体内に入りそのまま消化されないで、糞として出されその場で発芽できるという子孫繁栄のためなのです。

そして、種子の周りの硬い殻(核)は動物の胃の中に入っても消化されないためにあります。
この核果の種類としては、さくらんぼ、桃、スモモ、アーモンドなどバラ科サクラ属が多いです。

マンゴーやコーヒー、ナツメ、オリーブも核果です。
多くは果肉を食べるのですが、アーモンドは核の中の種子なのです。

オリーブは果肉に糖分の代わりに脂肪をたくさん蓄えています。
しかし、核果でありながら動物に種子ごと食べられるという独特の戦法で子孫を増やす方法とは違うものとして、ココヤシの実(ココナッツ)があげられる。

ココヤシの実は種をまく作業を動物ではなく、海流にまかしています。
そのためにココナッツは果肉にあたる中果皮は空気をたくさん含んだ繊維質で構成されていて水上にココナッツを浮かべる役割をしています。

そして、硬い殻の核は水に運ばれている間種子の内部を護るための役割をしています。
この他にもアーモンドやクルミなどの様なナッツ類はどれも中果皮は薄くなっていて果物の様な糖分や脂肪はあまり含んでいません。

ナッツ類は核果というよりドングリのようにリスなどの動物が蓄えとして色々な所に埋めてそのまま残ったものがその場で発芽して増えていくという方法をとっています。

今度は核果ではないのですが、核果のように動物に食べられて種子をバラましいている果物もあります。
例えば、柿やリンゴ、ブルーベリー、柑橘類などがそれにあたります。

これらは種子の皮自体が硬くなって消化されないようになっています。